りはくる小幡です
私は今、作業療法を学ぶ学生さんの臨床実習スーパーバイザーをしています。実習期間は6/2まで。2ヶ月間の臨床実習のうちの半分が終わりました。
今日から実習生さんが考えた治療プログラムの開始です。
腕がただぶら下がっているだけでジャンプの邪魔をしてしまっている現在の状態から、
ジャンプを助けるためにしっかりと腕を振れるようにしたい。
そんなねらいを達成するために。。。
矢印マットが誕生しました。
遠くへ飛びたい!前に飛ぶんだ!その思いが強くなればなるほど、腕を使う必要が出てきます。
パッと見て前を意識できるようにちょっと工夫しただけですが、結果は大成功。ぐっと腕をかまえるようになりました!
市販のおもちゃではなく、子どもたちのことを考えて自分でおもちゃを作ることが大切だと、ずっと昔一緒に働いていた臨床心理士さんに教わったことがあります。
それは、
おもちゃを作る過程の中に、正確な評価と考察、的確な目標をたてるという作業がしっかりと組み込まれているから。
振り返れば、私が尊敬する支援者の先輩方は、百均が好きだったり、廃材をいつも集めていたり、秋葉原の電気部品をよく買いにいくような方々ばかりでした。
先輩方は、もの作りが好きだったのではなく、「一人一人のお子さんをしっかりと目標達成に向かわせたい。そのためにこんなおもちゃがあるといい。来週会うまでに、そんなおもちゃを準備したい。」そんな強い思いが、市販品を越えるおもちゃ作りに向かわせていたんだなと今は思います。
このおもちゃがどんな経験ができるか。それなら、この子にいいかも!
と考えるのではなく、
このお子さんにどんな経験をしてほしいか。それなら、こんなおもちゃがあったらいいな!
と考える。
この違い。
後者のように、「子どもたち」が主語になった治療プログラムを考えたとき、そして、次その子に会うときには早速そんなおもちゃを使って支援したいと強く思ったとき、私たちは自然とおもちゃ作りに向かっていきます。
りはくるには立派なおもちゃは少ないかもしれませんが、愛のあるリハビリにあふれていると、自信をもって言えます。
もちろん、市販のおもちゃや遊具もしっかりとリハビリ効果を狙って使っています!ただ使うのではなく、どこをサポートするか、どんな設定で使うか、試行錯誤します。
揺れを感じて、姿勢を保つということを実感します
揺れを体でコントロールし、腕を自由に動かす経験をします
「むずかしい~。落ちそう~。」
しっかりと揺れを感じている証拠となる言葉を発しながらも、楽しそうに取り組む今日のお子さんでした。
今日もいい感じに脳が成長できました!
おわり。